
世界的に知られるイギリスのワイン専門雑誌Decanter【デキャンタ―】。
ハンガリー国内で長く流通していたワイン専門誌は、21世紀に入っても、英国発のデキャンタ―のみでした。
そんな英国Decanter誌からの後を受けて、ハンガリーワインをメインに特集する本格的なワイン専門雑誌として、ハンガリー人の手によって創刊されたのが、ヴィンツェ【Vince】マガジンです。
ハンガリーのワイン専門誌ヴィンツェ【Vince】マガジン

ハンガリー人女性を編集長に迎え、ハンガリー人によるハンガリー人のための、国内トップクラスのワインをメインに紹介するワイン専門雑誌ヴィンツェ【Vince】が誕生したのが2011年。
ヴィンツェでは毎号、巻頭にブラインドテイスティング特集が掲載されています。
同雑誌でワイン鑑定ページのディレクターを務めるのは、英国WSET認定Diplomaで、国際的なワイン審査員の資格を持つ、ラスロー・ロスミック氏。
ヴィッラーニの大手チャー二―ワイナリーの社長でもあるラスロー氏を筆頭に、ハンガリーのワイン専門家、ワイン教育者(Wine Educator)、トップソムリエ、ワインジャーナリスト達が特集テーマごとに召集、テイスターとして選ばれ特集ページに出演。
Vinceではワインスペシャリストたちがブラインドテイスティング形式でワイン鑑定を行い、彼らがつけた採点と評価を紙面上で毎号発表しています。
2017年12月号にワイン鑑定士として出演しました。

2017年の10月、私PAPP HIDEKOはバダチョニPDOにあるワイナリーを訪れ、取材撮影を敢行。
そのインタビューの様子をフィノマガジンのフェイスブックページに掲載したのが10月の下旬頃。
そのFB投稿をたまたま目にしたヴィンツェの編集長からDMでご連絡いただき、2017年12月号に掲載されるシャンパーニュ(フランス)&ペシュグー(ハンガリーのスパークリングワイン)特集に出演することになりました。
43種類の中から一番美味しく感じたワインについてコメント

うーん。今より顔が太っている。。写真右の真ん中に、当時鑑定したワインについてハンガリー語で解説が私の写真の右側に掲載されています。
(2021年11月現在、この4年前の当時から3キロくらいしか痩せていませんが、新型コロナウィルス禍以降、もともとの出不精がより出不精に。。仕事以外ではほぼ外出していません。。)
当時43種類のスパークリングワインをブラインドテイスティング


余談ですが、日本で9月から東宝シネマズで全国ロードショー、おそらく現在も上映されている、ジョニー・デップ主演の英国映画MINAMATAに出演依頼が来た経緯も、フェイスブックのメッセンジャーから。
光栄にもキャスティング会社の方から、直々にFBのDMでスカウトされたのです。
なぜか、私だけ、直々にDMでスカウトされたのですが、当時、12歳でハリウッド映画に憧れて毎晩、ハリウッド映画を観ながら英語を独学していた息子の出演を、親馬鹿ですが、キャスティング会社に息子の売り込みをしました。
すると、幸運にも監督の目にとまり、結局、親子でセルビア、モンテネグロで行われた映画撮影に参加。大変光栄かつ貴重な体験をすることができました。
上の映画のトレイラーでも息子がはっきりと画面に写っています。
FBでは、誹謗中傷DMや卑猥なDMもたくさん来て、フェイスブックを介すると、個人的には嫌な体験をしてきたことのほうが圧倒的に多いです。
Twitterやインスタグラムでも同様なのでしょうが、SNS投稿であふれるこの世の中、1週間のうちに1日は一切SNSをしない日、SNSデトックスするのは、精神上必要だと痛切に感じる今日この頃。
が、たまにはうれしいDMも来るものですね。
チャンスはどこから舞い込むものか、まったく分からないものです。
本題からずいぶんと話題がそれましたので、話題をVinceに戻します。。。
マリオットホテルで開催、ヴィンツェ ガラ&ワインフェスティバル

11月5日~6日の2日間、ブダペストのマリオットホテルで、ハンガリーのワイン専門雑誌ヴィンツェ主催のワイン祭り、Vince Gála és Borfesztivál(ヴィンツェ祭り&ワインの祭典)が開催されました。
BOCK & Heimann ハンガリーワイン界の重鎮おふたりと記念撮影

ヴィンツェ・アウォード表彰式の直前。
ハンガリーワイン業界の大御所、ヴィッラーニPDOのボック・ワイナリーオーナー、ボック・ヨージェフ氏と、セクサールドPDOのヘイマンワイナリーオーナー、ゾルターン・ヘイマン氏のお二人と記念撮影しました。
ハンガリー人の同僚いわく、(ワインメーカー以外の人で)ハンガリーワイン業界の大御所【大物】二人と一緒に撮影してもらえる人はなかなかいないのだとか。
この記念写真は大切に保存しておきたいと思います。
ボックのオーナーさんは今年1月末に、同ワイナリーでの動画・インタビュー取材撮影の際に初めてお会いしました。
その時、ヨージェフ氏から撮影クルーの私たち一人ひとりに大変すばらしいBOCKの赤をプレゼントしていただき、何かの記念日の時に栓を開けようと思いますが、勿体なくてずっと開けることができず、自宅のセラーで大切に保管しています。
ハンガリーの民主化後、最初に誕生したワイナリーの現オーナーさんと
2014年ワインメーカーオブザイヤーのステファニーさん

Vince Gála és Borfesztivál 左はBadacsonyのワイナリーオーナー、ラースロー・セレムレイ氏。
右から二番目は2014年のハンガリー、ワインメーカーオブザイヤーのヴェレツ・ステファニー氏。ステファニーさんにインタビューしたキケレットトカイの記事はコチラから。
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Vince読者とジャーナリスト、ワインラバーが投票、ヴィンツェ・アウォード

2021年11月5日金曜日 午前11:00
ヴィンツェ・ワインフェスティバル初日の金曜日、午前11時~午後1時。最初のプログラムはヴィンツェアワードガラ。
ヴィンツェではあらかじめ誌面やウェブサイトで、VINCE AWARD=ワインコンテストにチャレンジするワイナリーを募ります。
そうして、ハンガリー全土のワイナリーがコンテストに応募。
その際、ワイナリーは審査書類とともにコンテスト応募用にワインもセットで提出します。
コンテストエントリーのために各ワイナリーや生産者がVinceに提供したワインを、Vinceが選んだテイスター達がブラインドテイスティングを行うのです。
ヴィンツェが主宰するワインコンテスト。審査手順は2ステップ。

最初の審査ステップは、エキスパートによるブラインドテイスティング。
ヴィンツェの雑誌誌面に登場するディレクターのラスロー氏をはじめ、ハンガリーのワインエキスパート、ジャーナリスト、ワイン講師、トップソムリエが、どのワイナリーのものかわからない状態でワインを鑑定。各カテゴリーごとにテイスターが信じるベストワインを選んでいきます。
ブラインドテイスティング後、テイスター達は赤、白、ロゼ、スパークリング(ペシュグー)、トカイ貴腐ワイン、パーリンカと、ワインやお酒の種類ごとに、自身が信じるベスト3ワインを選出。
そのようにしてカテゴリー別にそれぞれ選ばれたベストワイン&パーリンカの中から、今度はオンライン選挙、一般投票によりナンバー1を決めていきます。
2つ目の審査ステップは、7000名もの読者とワインラバーによるオンライン投票。
審査1を経て、8つのメインカテゴリー33のサブカテゴリ―でそれぞれ選ばれたアイテムの中から、Vince読者とワインラバーたちが一番素晴らしいと思う商品にオンラインで投票するのです。※
9月末からスタートしたVInce AWARDオンライン投票。
※投票の際にはワイン以外にも、ハンガリーのナンバー1スピリッツ、ナンバー1ワインメーカー(生産者)、ワインバー、ワインショップも投票の対象項目となります。
ハンガリーNo1のワイン、栄冠は誰の手に?

11月5日の午前11時から、ヴィンツェ雑誌の編集長が司会を務め、ヴィンツェ・アウォードがスタート。
MARIOTT HOTEL BUDAPEST 5つ星ホテルからの眺めも満点

左側はマダム・ヴィンツェと呼ばれる、現Vince編集長

司会を務める編集長が、審査1で各カテゴリーごとに選ばれたベストワインの生産者(ワイナリー)名を読み上げると、名前を呼ばれた生産者の方々がその場で賞状を受け取り、記念撮影をしていきます。
カテゴリー白のベストワインは?

オンライン投票によってハンガリー国内最高のワイン、スピリッツ、ワイン生産者、ワインバー、ワインショップが表彰されるヴィンツェ・アウォード ガラ。
審査ステップ1により選ばれた白のベストワインは以下の通り。
- エチェク・クリア ソーヴィニヨン・ブラン エチェクPDO
- ブッシャイ・ピノ・グリ2018 ザラPDO
- グローフ・デーゲンフェルド ハールシュレヴェリュー2018 トカイPDO
- フィグラ ショーシュ クート オラスリズリング2018 バラトンフュレド・チョパクPDO
- チェリワイナリー パンノンハルマ修道院 ライナイ・リースリング2017 パンノンハルマPDO
- コヴァーチ・二ムロード ワイナリー シャルドネ・バトナージュ2016 エゲルPDO
- セプシ・イシュトヴァーン ウーラーギャ・フルミント2017 トカイPDO
- フリットマン イルシャイ・オリヴェール2020 クンシャーグPDO
- トカイ ノビリス シャールガ ミュシュコターイ 2020
セプシとオレムスのフルミントも選ばれてました

その他の白ワイン
- パンノンハルマ修道院 へミナ⋆キュヴェ2020
- トルナイワイナリートップセレクション アラ二 ユファルク 2019
トカイ・グロフデーゲンフェルド

カテゴリ・白ワインで受賞した、トカイのワイナリー、グローフ・デーゲンフェルド。
社長のMateさんには昨夏、ワイナリーにご招待いただきました。
その時、他のワイナリーとのアポの時間が迫っていて、その場でテイスティングする時間がなくなってしまった私たちのために、ワインを1ケース6本も(貴腐ワインも)お土産にプレゼントしてくださった、とても親切な方です。
来年早々、ワイナリーとワインのPRで来日するそうなので、グローフデーゲンフェルドのジャパンサイトで、詳細気になる方はそちらのサイト等でチェックしてみてください。
トカイワインは、バラッサ ベチェク・スウィートサモロドニと、セプシのアスーが受賞

ロゼ部門では、
- セクサールドPDOのレイバー・ワインエステート2020プレミアムロゼ
が最も多くの票を獲得。
次はトカイワイン。
天然スイートワインsamorodoni 部門では、
- バラッサワイナリーのベチェクスイートサモロドニ【クオーツ】2017
が、
アスー(貴腐ワイン)部門は、
- イシュトヴァーン・セプシーのアスーワイン2013
がヴィンツェ賞に輝きました。
赤ワインは個人的なお気に入り、ゲレ・アッティラのソルス・メルローも受賞

赤ワインの各カテゴリーで受賞したのは以下のワイン
まず赤ワイン用のナンバー1ブドウ品種に選ばれたのは、ハンガリー原産ブドウ品種のカダルカ。
カダルカ赤の、ベストワインは、
- ゲーザ バーラ カダルカ2017 Ménesi Wine Region
ケークフランコシュは、
- Takler Borbirtok Szenta-hegyi Kékfrankos 2016
カベルネ・ソーヴィニョン
- the CABERNET SAUVIGNON Vesztergombi Cellar in Szekszárd PDO
そのほかの赤は、ブドウ品種別に
- MERLOT: Gere Attila Solus Merlot 2018 (Villány Wine Region),
- PINOT NOIR: Pannonhalma Abbey Winery Pinot Noir 2020, and
- SYRAH : Takler Wine Estate Syrah Premium 2017.
が受賞しました。
スパークリングワインの最高峰は、クレインバッファー
ここまで結果発表してきましたが、おそらくVinceの次号で改めて発表されるでしょう。
ということで、この先の結果を知りたいならぜひ、Libriなどの書店でVinceマガジンをお求めください。
BOCKのヨージェフ氏は生涯功労賞を受賞。

ハンガリーワイン業界を常に牽引し、次世代を担うワインメーカー達にも多大な影響を与え、世界のワインマーケットにおけるハンガリーワインの価値向上、流通拡大に貢献してきたBOCKのオーナー、Bock József氏。
同氏は生涯功労賞に輝きました。

午後1時過ぎまで続いたVInCE AWARD GALA。その後も夜10時までワインフェスは続きましたが、朝イチから参加していたため、さすがに疲れてしまい、夜7時過ぎにマリオットホテルの会場を出て帰路につきました。このあとのレポートは、下に掲載したフォトギャラリーでお楽しみください。
写真・文・取材撮影 All Photos by Copyright PAPP HIDEKO ハンガリーワイン協会
Vince Gála és Borfesztivál Photo Gallery Photo by FinoMagazin ©Papp Hideko













































































































































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